内容説明
横浜・神戸に代表される国際貿易港から全国の中小港湾まで、帝国日本を世界と結んだ海港はいかにして形成されたのか。開港から戦後に至る史的展開を示すとともに、日本の交通インフラ整備が抱える政治的課題をも浮き彫りにした、わが国初の近代海港史。
目次
序章 近代海港史とは何か
第1章 日本における海港行政の始動―維新官僚と旧条約・殖産興業
第2章 世界交通網の拡充と日本の海港―地方長官・議会政治家と海港論
第3章 改正条約の実施と海港行政―大蔵官僚の理想
第4章 緊縮財政下の海港修築―地方実業家の取り組み
第5章 政党内閣期の海港行政―内務官僚による統率
第6章 戦時体制と海港行政―逓信官僚の挑戦
終章 国民国家の時代の海港
著者等紹介
稲吉晃[イナヨシアキラ]
1980年愛知県に生まれる。2009年首都大学東京大学院社会科学研究科博士課程修了、博士(政治学)。現在、新潟大学法学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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